大昔の16ビットソフトをWin10 (64ビット)で使う
64ビットWin10には、Win7 や Win10(32ビット)と違って16ビットエミュレータが実装されていないので、昔の16ビットアプリを通常は実行することができません。
ただ私は大昔の「Cakewalk 2.0」という16ビットのMIDI編集ソフト(Win95、98対応)を今でも手放せません。
Cakewalk からの発展ソフトは今や64ビット対応となり、MIDIも波形編集も何でもできるかわりに巨大なファイル群で構成されており、起動時間もやたら長く UI も複雑で使いこなせません。
今は大作を作ることもないので軽快なソフトがあれば充分で、ショートカットキーも手に馴染んでしまってます。
そこでまずVMwareの仮想Win98環境で動かしてみましたが、やはり面倒くさい。
いろいろ調べていると「OTVDM」というエミュレータが使えそうだと分かりました。16ビットソフトなら何でもOKみたいです。
https://github.com/otya128/winevdm/releases
にリリースファイルがあります。赤丸で囲んだファイルをダウンロードします。ひとつ上のファイルはなぜかウィルス反応が出ます。
解凍後の全ファイルです。
3通りの使い方
- 「otvdmw.exe」をダブルクリックすると、ファイル選択ダイアログ(.exe)が出るので動かしたい16ビット実行ファイルを指定して起動する。
- 16ビット実行ファイルを「otvdmw.exe」にドラッグアンドドロップして起動する。
- 任意の名前のバッチファイルを作成し実行する。otvdm.exe ( otvdmw.exe ではないので注意!!!) に続けて16ビット実行ファイル名を記述。ファイルの場所によってはパス指定が必要。
私の場合、Cakewalk2.0 のプログラムフォルダに OTVDM のファイル一式を全てコピーした上で、次のバッチファイルを作成配置しています。中身は簡単です。
--- BAT ファイル始まり ---
@Echo off
pushd %0\..
otvdm.exe wincake.exe
exit--- BAT ファイル終わり ---
pushd %0\..は実行バッチファイルの場所に移動するコマンドで、バッチファイル中にパス指定が必要なくなります。
wincake.exe は Cakewalk 2.0 の16ビット実行ファイルです。
これをゲームでも何でも動かしたい実行ファイル名に替えて、.bat をダブルクリックすればめでたく古いソフトが起動です。
Cakewalk2.0 に関して言えば、98時代と今ではシステムフォントの扱いが異なるので、楽譜用フォントが有効にならず、起動できるしほかの作業は全て可能なもののノーテーション表示はできません。フォント関連で不具合が生じる16ビットソフトは他にもあるかも知れません。